合成皮革と人工皮革と天然皮革の違いと特徴。フェイクレザーは環境に優しい?

財布やカバンを買うときに素材とか見ますか?

よく言われるのが「天然牛革は味が出る」「合皮は扱いやすい」など…

でも、あなたは天然皮革、合成皮革(合皮)、人工皮革の違いや特徴を説明できますか?

天然皮革でも味の出ない素材もあれば、合皮でもいいものがあります。

 

今回は知ってるようであんまり知らない「合成皮革」「人工皮革」「天然皮革」の違いと特徴をご紹介します。

それぞれの皮革の特徴

天然皮革(牛革)の特徴

家畜動物から取れる皮を使用しており、国内で購入できる革製品のほぼ100%は食肉副産物です。

同じ天然皮革でも仕上げ(色の付け方や加工方法)によって特徴が異なります。

仕上げの方法は大きく分けて2種類『顔料仕上げ(カバリング)』『染料仕上げ(アニリン)』

この2種類の特徴をご紹介していきます。

経年変化(エイジング)はどう?

色の付け方によって経年変化に違いが出てきます。

顔料仕上げのエイジング

鞣し終わった革にペンキのように色を乗せて着色します。

経年変化は穏やかでほとんど変化しません。

長い間新品の状態を保てるのが特徴です。

革の表面に傷が多いグレードの低い素材に用いられることが多い着色方法です。

染料仕上げのエイジング

色を染み込ませて染色する方法です。

革に含まれる油分や水分が変わっていくので使い込むと色が濃くなったり、柔らかくなったりします。

革好きの人は『革を育てる』といい、長く使えば自分色に染まる染料仕上げの革を好んで持つようです。

ただし、しっかりとメンテナンスしないと綺麗な変化は得られません。

傷が少ないグレードの高い素材によく使われる仕上げ方法です。

個体差が大きい

顔料仕上げの個体差

顔料仕上げでは個体差はほとんどありません。

塗料で革の表面を塗りつぶしているため、ムラがなく均一な製品を作ることができます。

染料仕上げの個体差

同じ種類の革でも全く違う個性が出ることがあります。

生きていた時につけた傷やホクロ、血管が残ります。

また、使う部位によっても全く違う風合いがあります。(背中の革は硬く、お腹部分は柔らかい。)

新品の時点で世界に1つだけの物なので特別感を感じられます。

手入れが必要

顔料仕上げのお手入れ

メンテナンスはとても簡単です。

保革クリームを塗ったりする必要はないので、気楽に使える仕上げ方です。

ただし、使い込むごとに美しくなっていくということはなく、どれだけ手入れをしても劣化していきます。

染料仕上げのお手入れ

革は乾燥、水分、ホコリなどに非常に弱いです。

染料仕上げは革の風合いを残すためにコーティングをしていません。

なので定期的にホコリを落としたり、防水スプレーをかけたり、保革クリームを塗ったりする必要があります。

耐水性

顔料仕上げの耐水性

革の表面を塗料で覆っているので、水は弾きやすいです。

大量の水でなければ問題ないのでそれほど気を付ける必要はありません。

染料仕上げの耐水性

少量の水滴がついただけでもシミになります。

夏場にポケットに入れて、染みてきた汗でもシミになります。

しかし、この水シミもエイジングの1つとして楽しむ方もいます。

 

大雨などでひたひたに濡れてしまった場合、乾いた時に革が変形してしまうこともあります。

そうならないためにも、事前に防水スプレーをかけておくと安心です。

フェイクレザー(人工皮革・合成皮革)の特徴

布や不織布にPU(ポリウレタン樹脂)、PVC(塩化ビニル樹脂)などで覆った革に似せた素材です。

耐久年数は数年、雑に扱うと1年も持ちません。

人工的に大量生産できるため、価格も安いです。

 

天然皮革と比べて環境負荷が4分の1というデータもありますが、耐久年数は10倍以上なので天然皮革の方が環境に優しい素材ではあります。

合成皮革と人工皮革の違い

基布樹脂層
合成皮革不燃紙、織物、編物PVC樹脂またはPU樹脂を基布に塗り込む
人工皮革ポリエステル、ナイロンPU樹脂を接着剤で貼り付ける

質感はPU(ポリウレタン)樹脂の方が本革に近いそうですが、どちらも天然皮革と比べると質感は劣ります。

新品時が一番美しい状態

フェイクレザーは新品時が最も美しく、使い込むうちに劣化していきます。

空気中の水分と反応して加水分解を起こす為です。

劣化の症状は樹脂によって変わります。

PUの劣化ベタベタになり、粘りがでる。
PVCの劣化ガチガチに固まり、割れる。

フェイクレザーは「経年変化で美しくなる」ということは起こりません。

耐久年数

素材ができてから平均3年(買ってからではない)

製品として売り出されてからだと、丁寧に扱っても2年ほどしか持たないでしょう。

劣化の特徴として、きれいな状態から短期間で急激に劣化する特性があります。

1年目は綺麗に使えても、次の年から一気にボロボロになリます。

 

劣化のペースは合皮のグレードにもよりますが、高級家具などにも使われる「エクセーヌ」「ラムース」などの高級PUレザーだと10年ほど持ちます。

ただ、財布や鞄などの小物に使われるフェイクレザーは安価なものが多いです。

価格も安いので、大量生産大量消費の素材です。

また、高級ブランドでもフェイクレザーを使用している物がありますが、耐久年数に関してはほとんど変わらず、悪くなった合皮を高い値段を払って張り替えることになります。(高級ブランドが高級素材を使っているとは限りません。)

手入れは不要

フェイクレザーにお手入れは不要です。

劣化は抑えられないので、やってもほとんど意味はありませんが、1年くらいは寿命が伸びるかもしれません。

手汗や空気中の湿度で加水分解を起こすのはPU、PVCの特性なので諦めるしかありません。

個体差がない

人工的な素材ですので個体差はありません。

大量生産大量消費の石油製品ですのでビニールと同じ感覚です。

耐水性がまぁまぁある

ビニールやウレタン素材なので耐水性いいです。

しかし、手汗が染みたり、ポケットに入れて汗をかいたり、保管しているだけで加水分解を起こします。

瞬発的な耐水性はありますが、水分には弱い特性があります。

 

天然皮革のように濡れた瞬間シミになることはありません。

まとめ 天然・人工・合成皮革の違い

いかがでしたでしょうか?

人工素材の開発は今の瞬間も行われているので、加水分解の問題も解決した新素材が出てくるかもしれません。

ただ、現在の技術で天然皮革を上回る耐久年数のフェイクレザーを作ることはできません。

▼フェイクレザーと天然皮革の違い▼

経年変化濡れると吸湿性通気性重さ
天然(染料)色が濃くなり風合いが増すシミになる良い高い重い
天然(顔料)塗料が削れて薄くなる少量なら問題ないやや良いやや良い重い
合成ベトベトorガチガチになるシミになりづらい悪い悪い軽い
人工ガチガチになるシミになりずらいやや悪いやや悪い軽い

天然皮革は丁寧に扱えば30年は持つとてもエコな素材です。

フェイクレザーと比べると天然皮革は10~30倍は長持ちします。

ただ、天然皮革でも顔料仕上げの製品は天然皮革の恩恵を受けられないので、それほどおすすめできません。

革の個性はなくなり、エイジングも楽しめない皮革です。

染料仕上げの天然皮革とフェイクレザーの中間のような位置付けで、顔料仕上げは耐久性のある人工皮革という感じです。

天然皮革・人工皮革のおすすめブランド

最後に天然皮革を使った革小物ブランドとフェイクレザーを使ったファッションブランドをご紹介します。

レザー、フェイクレザーどちらを買うにしても言えることは、『絶対に安物を買わない』ことです。

天然皮革(染料仕上げ)のおすすめブランド

天然皮革の製品を選ぶ時は、必ず日本や欧米のタンナーの皮革を使っているブランドにしましょう。

特に欧米は動物愛護の意識が高く、環境基準も厳しいものとなっています。

一方中国・東南アジア製のレザーは品質が悪いだけでなく、動物に対して残酷な行いをしている可能性が高いので絶対に購入しないようにしましょう!

ココマイスター

すべての革製品は天然皮革・染料仕上げで作られた革を使用しております。

素材はほぼ全て欧米産(一部日本製)、使用している革はすべて食肉副産物を利用しています。

 

日本国内の工場で日本人職人が縫製しているため非常に品質が良く、ブランドよりも素材・品質を重視する大人の男性から支持を得ているブランドです

普遍的でシンプルなデザインですが、流行に左右されず長く持てる革製品ばかりです。

数年で買い替える製品ではなく、一生モノとして長く付き合える革小物を取り揃えています。

フェイクレザーのおすすめブランド

フェイクレザーも天然皮革と同様、安いものは買わないほうがいいです。

中国製の人工・合成皮革は品質が悪くすぐにボロボロになります。

環境への配慮もありません。

ステラ マッカートニー

フェイクレザーを含む、環境保護に特化したファッションブランドです。(単なる動物愛護ではなく、環境負荷を考ているブランドです。)

フェイクレザーが天然皮革の代用品とならないことを認めつつ、天然皮革に変わる素材の開発も進めています。

トレンドに沿った風変わりなデザインと素材の特性もあり、2年ほどで買い替える前提となりそうです。

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